秘すれば・・

自然, 芸術

牡丹旧社屋 紫
休みを取って北海道に行って来ました。道東を巡る旅で阿寒湖や霧多布湿原・大雪山系の山々の雄大な自然の眺めを楽しんできました。

数日ぶりに出社しますと中庭の八重桜が満開で、一昨年(おととし)旧社屋に20株ばかり植えた牡丹が一斉に咲き始めていました。寒肥えを撒きましたので元気よく咲いているように思います。

お客様の○○さんが奥様とお見えになり、(牡丹の苗を頂いたり寒肥の連絡を頂きました。)

「米田君、牡丹が咲き出したでぉ・・。いけ方教えたろか・・。」

ということで鋏を片手に花壇?に行きました。

来年咲かせるために2枝ほど残して切るそうです。切り口は火であぶり炭化させると長持ちするそうです。(考えただけで熱そうですが・・!)

「牡丹はあまり目立つように植えんほうがえぇ・・。中庭にちょっと覗いたらあるくらいがよい。華やかな花やでのぅ・・。」

    ・・・・・

会社の帰路、路上でばったり以前お宅を建てて頂いたご近所の奥様にお目にかかり、牡丹を手渡しました。

「まぁ、嬉しい・・・・。」(笑)

自転車で持って帰っていただきました。

先週の日曜にも畑にキュウリやトマトを初めて植えました。花をいじったり、そんな時間が楽しいように思います。先代も熱心に畑をやったり木を植えたりしておりましたが、自分の「時間の調節」をやられていたんだろなぁ・・と思います。

         秘すれば花なり、秘せずば花なるべからず       「花伝書」別紙口伝 世阿弥

牡丹白入り口アップ

海棠(かいどう)

お客様, 自然

海棠
春のある日、知人から

「庭の海棠が咲いたので、食事に来ませんか?」とお誘いを受けました。会社のお客様である○○さんと宵の口にお訪ねしました。

二階の座敷からの中庭のピンク色の海棠の花びらの眺めが見事でした。座敷の床の間には書院もついており、欄間も凝った造りでした。

○○さんが、

「この欄間は近江八景を描いてありますね・・。これが瀬田の唐橋・・これが彦根城・・これが三井寺の晩鐘・・これが矢橋の帰帆・・これが堅田の落雁(雁が降り立つ様)・・石山寺の秋月・・浮堂・・紫式部がここらで源氏物語を書いたのではないですか・・?桐の目を使って霞たなびく様を表しています。・・・隠し絵に万年亀と鶴が入っていますね・・。」

「へ~え??」(パチクリ)

「中国の湖南省の洞庭湖の瀟湘八景が本歌(おおもと)です。中国の景勝の地です。」

「へ~え??」(パチクリ)

「そういえば神奈川県にも金沢八景と言う地名がありますね・・・。富嶽三十六景も・・・。」

「書院も電球の替え球みたいなものを置かず、硯と筆くらい置いてもらわんとあきませんな・・。」

「は~い。」(小声)

そんなお話を聞きながら春の宵は暮れていきました。

   外にも出よ 触るゝばかりに 春の月     中村汀女

パンジー

お客様

パンジー
お客様アンケートに工事の出来映えについて「やや満足」とありましたので気になりお客様宅を訪問しました。地図で調べると会社の近所であり、顔見知りの年配のご婦人のお宅でした。

快晴で散り際の名残惜しい小さな桜が前栽に咲いておりました。2回目の訪問でお目にかかることが出来ました。玄関で沢山のパンジーやチューリップを移植されておりました。

機嫌良く迎えて頂き、樋工事の具合を尋ねますと、新設の工事外で古い樋からの雨漏りにコーキングをしてもらったが、まだ「ポトリ・ポトリ・・」と樋を伝って落ちるとのことでした。

「ついでの時で良いですよ・・。」修復を約しました。

色とりどりの花々の苗がありましたので話しておりますと、遠方にお住まいのご子息が花好きのお母様の為に買って帰ってこられたのことです。

やさしい息子さんの心を思いながらお宅を後にしました。

  山路来て 何やらゆかし 菫草       芭蕉

しゃちょうちゃん・・

お客様

子供 シルエット
リフォーム工事の竣工挨拶に伺いました。丁度庭の畑にお母様がおられ、「コーヒーを入れますので・・。」ということで、玄関に招き入れていただきました。娘さんご夫婦から工事を依頼されました。

『担当の○○さんがいい人で・・大工さんも左官屋さんも良い方ばかりでした。寒い時期でしたので私も娘も・・極限の状況までなりました。しかしいい人ばかりでしたし、細かく注意してやっていただきました。亡くなった主人に「お父ちゃん助けてよ・・。」と祈りました。・・ご先祖さんのおかげで・・。今度△年生になる孫(女の子)も「○○ちゃん○○ちゃん・・。大工さん大工さん・・・。」と呼んで呼んでするので・・「大工さんの耳にたこが出来るで・・」といいました。バレンタインのチョコも孫が○○ちゃんと大工さんとお爺ちゃんの分を作りました。・・』

機嫌よくお話頂きました。
帰り際、娘さんがお二人のお子さんとお戻りになりました。

「○○ちゃんの社長さんやで・・。」
「しゃちょうちゃん・・??」(下の男の子)

皆で私の車が遠くになるまで見送っていただきました。角を曲がったところで、皆さんに向かって窓から手を出して振ったために、危うく路肩にぶつかりそうになりました。(汗)

深く深く感謝いたします。

花のした

芸術

清水寺 桜
清水寺で会があり行って参りました。森清範貫主の法話を聞かせていただき、小堀遠州作ともいわれる見事な庭園を見せていただきました。

桜が丁度その日から一気に咲き始めたようで、全山善男善女でにぎわっておりました。2代前の貫主であられる大西良慶和上(108才まで生きられた。5つ子の名づけ親として有名。)の「ゆっくりしいや」の文章の中に、この百年を評した言葉があります。

「ただね。これだけはいえるの。私がこの清水寺から眺めてきた景色やね。その景色が変わったかどうか。それだけは、実際に、この眼でたしかめてきた。世の中が変わった、様子が変わったという。けれども、この山の上から京都市中を見おろしている景色としての全体印象をまとめてみると、あんまり、変わってないのね。・・・・平常心これ道なり、でね。心静かに、大きな事を思わんと、足元を見て、怪我あやまりのないように進むことやね。京都が千年、王城の土地として栄えてきた秘密もそこにある。山を望まず、海を望まず、京都は京都らしく、静かなきれいな心で維持されてきた。・・」

高低差のある清水寺からの眺めはまさにお言葉通りのように思いました。

  願わくは 花のしたにて春死なむ そのきさらぎの望月のころ  西行