一輪差し

芸術

済州島
 先日の日曜日に幼なじみの友人の奥さんのおつとめの店で一輪差しとぐい飲みを求めました。色彩の楽しい器です。小物は割合旅に出て土産物店や売店で購入します。

 済州島で買った土器の人形・ジャカルタの空港で買った亀の置物・鹿児島空港で買った薩摩切り子の花瓶・人に頂いた立杭のぐい飲み・・・。

 お客様に先代から骨董を集めて楽しんでおられる方がおられます。掛け軸や茶器・火鉢・重箱等興味深い品々が沢山あります。長いおつきあいで10月頃にお伺いすると掛け軸を虫干しされております。

「去年より寂しいぞな秋の夕暮れ」夜半翁(芭蕉)
「山見れば峰雪しろしさかん春べをいつとかるらん」宣長
「海と山ばかりみる旅や野撫子」宗祇
「目にさわるものはなし須磨の月」池大雅

 一緒に軸を読んでいただきながら説明していただくのが毎年の私の楽しみです。
当代一流の狂歌師蜀山人の絵と句に「天才か・・」と感銘を受けたこともありました。

「米田さん、近代的な建物の中に一つ骨董や伝統的な品を置くことにより建物がしまりますよ・・。」とその方からお話ししていただいたことがあります。

 舞鶴に工場を何度もご発注頂くお得意先があります。先に事務所を竣工されました。出自が道東(北海道東部)のお会社で専務様が入り口の明かり取りの窓に「はまなす」のステンドグラスを入れられました。

 それを見て「!」と思いました。その感性の豊かさに「すごいなあ・・。」と思いました。(拍手!)

一輪差し

水仙

自然

水仙
 寒さに向かう中、会社の中庭に水仙の芽が日に日に伸びようとしています。
自然のエネルギーを感じさせられます。毎年寒中に可憐な花で目を楽しませてくれます。

 今日は晩秋の晴れ間で紅葉がとても美しく感じました。大阪帰りの昼下がり、荒川という高速道のPAでベンチに腰掛けながらお昼弁当を食べておりました。午後のぽかぽかした日ざしの中でPAの紅葉を眺めていますととてもゆったりした気分となりました。

 何故か中学校時代の教科書の詩を思い出しました。

   あはれ花びらながれ
   をみなごに花びらながれ
   をみなごしめやかに語らひあゆみ
   うららかの跫音(あしおと)空にながれ
   をりふしに瞳をあげて
   翳(かげ)りなきみ寺の春をすぎゆくなり
   み寺の甍みどりにうるほひ
   廁々(ひさしひさし)に
   風鐸のすがたしづかなれば
   ひとりなる
   わが身の影をあゆまする甃(いし)のうえ     三好達治「甃のうえ」

  

十六夜(いざよい)

自然

 未明、舞鶴若狭道を南下しました。天空の西にはこうこうと十六夜(いざよい)の月が輝いていました。三田あたりでは真正面にくっきりと見えました。

 以前、同じように未明に走った時にはガスの中、天空に見え隠れする満月(十五夜)がこうこうと輝いていました。とても幻想的な風景でした。

 この道では四季折々、素晴らしい景色を見ることがあります。春の早朝、春日の三尾山(多紀連山)の山腹を走った時には朝靄(あさもや)の中、山一面にこぶしの白い花が咲いており、幽玄の世界を走っているようでした。窓を全開にして一瞬を楽しみました。

 緑影濃くなった頃には、三尾山から見る下界の景色は田植えも終わり苗が伸び「緑の絨毯」を眺めているようです。その眺めはまさに「瑞穂国」(みずほのくに)にふさわしいものです。梅雨の頃、氷上から西紀へその「絨毯」の中を抜け、青葉の生い茂った山中を走った時には、我が身が緑に染まっていくように思いました。

 早春の頃、道路脇に毎年花を咲かせ目を楽しませてくれる同じ一本の紅梅を眺めるのも良いものです。舞鶴若狭道の運転も興がつきません。

月 十六夜 三尾山より田園風景

六連星(むつらほし)

お客様

 今日は御世話様になったF自動車様の竣工式に行って参りました。

16年前にショールームを御世話になり、この度は整備工場を御世話になりました。
来賓のメーカー・銀行様、社員の皆様と共に神事を行い祝いました。
快晴でとても気持ちの良い式典となりました。

その後直会(なおらい)となり席を移し食事をご馳走になりました。
席上、メーカーの方がされている社章を見て
「星がついていますが何かいわれがあるのですか?」
とお聞きしますと
「六連星(むつらほし)といいまして、戦後N飛行機が解体されて、その内の6つの会社が合併して一つの大きな星になる・・・。」とお話しいただきました。

六連星(むつらほし)とは「昴(スバル)」のことだそうです。
「むつらほし」の呼び名は万葉集からきているそうです。
「とても詩心のある良い名前だなぁ・。」と感じ入りました。

社長様から
『ショールームの時の地鎮祭では米田組さんの先代の「鍬入れ」の姿がとてもかっこ良かったですよ。さまになっているというか・・・。今でも覚えています・・。』
とニコニコとお話しいただきました。

我々にとって、とても嬉しいお話しでした。(多謝)
六連星

和顔愛語(わがんあいご)

ブログ

 過日、商用での帰り中国自動車道の下りの名塩のSAで給油しました。大変気持ちの良い接客で手で合図しながらの車を止める時の誘導から、カードの支払い、出発の誘導まで非常に心地よかったです。

 中年と初老の男性2名が常に笑顔を絶やさず、出がけに思わず
「こんな気持ちのよいスタンドはないですね。」と声をかけました。
初老の男性は「我が意を得たり・・」というようにニッコリ頷かれました。

 9月に私事で法要がありお寺(曹洞宗)に行きました。その中でお寺さんに「修証義」という経典を渡されお寺さんに合わせて唱えました。その中に「愛語」という言葉がありました。何となく名塩のSAのことを思い出しながら読んでおりました。

 ある噺家が阪神淡路大震災の時に高座にあがらなければならないスケジュールになっていたそうです。

 「自分の家が無茶苦茶になっているのになんで自分が高座に上がって人を笑わせなあかんのや。」と思いながら向かわれたそうです。

 高座で人に笑っていただいている内に「自分の心が癒されていく。」ことがわかったそうです。
 笑顔