現場への道すがら、用水路を水がこんこんと流れていく。
水中花??
黒トンボも涼しそう・・。
こんこんと 水は流れて 花菖蒲
臼田亜浪
大学1年生の次男から家内へのメール。
「足が痛い・・・。整形外科か外科かどっちに行ったらいい?」
「東北はなんで雨が多いんや!」
みちのくを自転車で北上中。
福島~青森。先輩と下見ランを入れてかれこれ10日。
その後、単身北海道に渡るらしい・・。
テント、寝袋、包丁、ザル、まな板、大鍋・・・と重装備を手分けして積んで走るらしい。
輪行袋(自転車入れ)なるものやタイヤ?が、旅先より家に送りつけられる。
・・・地図を追うと「本荘街道」とありました。
弊社には現在の秋田県の由利本荘市(本荘市と由利郡)から多くの作業員の方に冬期間出稼ぎを30年間以上お世話になりました。
私が秋田に行き、東由利町の「赤坂」(とても鄙びている)という料理屋に米田組に出稼ぎに来られた方を集めると、30人あまり集まられた事がありました。親子二代という方もありました。
出稼ぎの方の息子さんの大きな結婚式に呼ばれたこともあります。
与三郎さん富雄さん遠藤さん大日向のあに小松のおっかぁ・・みんなどうしてるんかなぁ・・。。
飲んで話すと、・・・秋田弁で言ってる意味が全然分からない・・・。
・・・愚息に、東由利の秋田県人会にお世話になった旨をメールした米田でありました。
自転車で家に向かう。
夏の夜の気配が、心地よい。
街灯にぼんやり浮かぶ街路樹の百日紅(さるすべり)も、季節に良く合う。
若い頃、つれづれなるままに、著名な作曲家の團伊玖磨氏のエッセイ「パイプのけむり」シリーズを数十冊読みました。
もっとも印象深い話があります。
氏が若年の頃、欧州に遊学中、中東のパリと言われたイランの首都テヘランに遊んだときの話しです。
テヘランはマロニエの似合うとても美しい街だったそうです。
氏はそこで、舞踊団の美しい娘と知り合う。
・・・・漆黒の闇の中で、褐色の肌が光った・・・。
とても幻想的な話しでした。
そんなことを思い出しながら、夜の気配の中、ペダルを漕ぎました。
花の街
七色(なないろ)の谷を越えて
流れて行く 風のリボン
輪になって 輪になって
かけていったよ
歌いながらかけていったよ
美しい海を見たよ
あふれていた 花の街よ
輪になって 輪になって
踊っていたよ
春よ春よと 踊っていたよ
すみれ色してた窓で
泣いていたよ 街の角で
輪になって 輪になって
春の夕暮(ゆうぐ)れ
ひとりさびしく ないていたよ
江間章子作詞・團伊玖磨作曲