朝のリレー

お客様

朝日 海辺
カムチャツカの若者が
きりんの夢を見ているとき
メキシコの娘は
朝もやの中でバスを待っている

ニューヨークの少女が
ほほえみながら寝がえりをうつとき
ローマの少年は
柱頭を染める朝陽にウインクする

この地球では
いつもどこかで朝がはじまっている

ぼくらは朝をリレーするのだ
経度から経度へと
そうしていわば交替で地球を守る

眠る前のひととき耳をすますと
どこか遠くで目覚時計のベルが鳴ってる
それはあなたの送った朝を
誰かがしっかりと受けとめた証拠なのだ

 ~『谷川俊太郎詩集(日本の詩人17)』河出書房より~

品質をして語らしむ

お客様, 建築

正月飾り受付 昨日まで年末の挨拶廻りをしました。○○社さんへ雪深い中、上がりました。○○社さんとはおつきあいが5年目になろうとしております。その間に3棟余りの工場他を建設させて頂きました。今回は4棟目の工事が始まっております。いつもゝ工場には出荷のトラックが数珠繋ぎに並んでおりその姿は圧巻です。

 到着しますと専務さんと取締役さんがニコニコして入ってこられました。
「米田組さんは真面目だね・・。うちも真面目だから・・。類ともだね・・。」(専務さん)

「なんだ・・? 年末に米田組さんと慰めあいか・・?(大笑)」(取締役さん)

『うちの工場の方針に「品質のことについてはお金のことを言ってはならない」というのがあります。・・前回の投資も世界に1社しかない生産ラインにこだわったので軌道に乗るまで時間がかかりました・・。市況がご存じの中、出荷は順調です。月○○で今期は△△突破するのは確実です。品質にこだわってきたのがじわじわ浸透したんですかね・・?』

「米田組さんとつきあって安心だわ・・・。基礎の鉄筋も大きく組んであるしね・・。」 

 まさに「品質をして語らしむ」を地でいくお話しでした。年末に大きな勇気をいただきました。

       年くるる 吾子帰り来て 妻わらふ   うらら
 正月飾り社長室おもと

How much?

お客様, 歴史

雪景色 昨日来の寒波で会社の廻りも雪景色となりました。昨日はお得意様のS社が実業団のソフトテニスで3回目の日本リーグ優勝をされ、祝賀会に行って来ました。前社長のKさん(監督)にはとても良くかわいがって頂き、工場を何回も建てさせて頂きました。

 福知山に帰ってきて(約21年前)初めてお施主さんから食事に連れて行ってもらったのもKさんでした。打ち合わせが終わって、「ちょっといこか~。」とお寿司屋さんに連れて行って頂いたことを懐かしく覚えております。値決めの時もいつも

「ところで・・丸ごとhow much?」といった感じでいつもお願いした値段を二つ返事で決めて頂きました。丁度、弟分のようにしていただきました。

 その席でお隣に座られたO様ご夫妻と一緒になりました。O様には大きなお屋敷を建てて頂いたり、お持ちのマンションの管理でとても御世話になっております。お屋敷を建てられる時も、何の前触れもなく、

「今回の家は○○ちゃん(弊社社員)とこで世話になろか・・。」とおっしゃって頂きました。

 いつもタバコを片手に悠然と穏やかにお話しをして頂けます。話の中で事業継承の話になりました。

「△△さん処は子供さんに良い教育しちゃったなあ。息子さんも立派にやっておられる・・。やはりお父さんの仕事への誇りみたいなもんがないとなあ・・・・。君とこの○○常務とつきおうとるけど見とったら、先代への誇りみたいなんが感じられるで・・・。」

 とても嬉しいお話でした。

 雪とけて 村いつぱいの こどもかな   小林一茶

おたくに見てもらって・・

お客様

 先日完工のご挨拶に三田まで行って来ました。近隣の町で個人の生家の改修をさせていただきました。オーナーのお住まいは三田市で某医療グループの理事長をされております。工事の指示は奥様にしていただきました。

 三田の近代的な町並みのお屋敷街に伺いますと丁度お出かけのところで着付けをして黒留袖で出てこられました。とても気さくな感じの方で

 「おたくの○○さんに親切にしてもらいました。丁度大阪のシンフォニーホールにウィーンフィルを聞きに行くところです。知り合いのお嬢さんがデビューされるので誘われて・・。いつもは○○ママみたいな格好していますが今日はそんな予定なのでこんな格好しています。丁度おたくに見てもらってよかったですわ・・・。(笑)」

 帰りの車のなかでそのウィットに富んだお言葉を反芻しながら思わず笑みが漏れてきました。

黒留袖:既婚女性の第一礼装。

六連星(むつらほし)

お客様

 今日は御世話様になったF自動車様の竣工式に行って参りました。

16年前にショールームを御世話になり、この度は整備工場を御世話になりました。
来賓のメーカー・銀行様、社員の皆様と共に神事を行い祝いました。
快晴でとても気持ちの良い式典となりました。

その後直会(なおらい)となり席を移し食事をご馳走になりました。
席上、メーカーの方がされている社章を見て
「星がついていますが何かいわれがあるのですか?」
とお聞きしますと
「六連星(むつらほし)といいまして、戦後N飛行機が解体されて、その内の6つの会社が合併して一つの大きな星になる・・・。」とお話しいただきました。

六連星(むつらほし)とは「昴(スバル)」のことだそうです。
「むつらほし」の呼び名は万葉集からきているそうです。
「とても詩心のある良い名前だなぁ・。」と感じ入りました。

社長様から
『ショールームの時の地鎮祭では米田組さんの先代の「鍬入れ」の姿がとてもかっこ良かったですよ。さまになっているというか・・・。今でも覚えています・・。』
とニコニコとお話しいただきました。

我々にとって、とても嬉しいお話しでした。(多謝)
六連星