温暖化

環境

ガイアの復讐
「社長昨夜の映画見ましたか?」(チーム・マイナス6%のメンバー)

「見たで・・。地球が急に(温暖化の反対の)氷河期になる映画やったけど・・ロサンゼルスがいくつもの竜巻に巻かれたりニュ-ヨークが大洪水になるシーンがあったけどああなるんかなぁ・・。」

「気候変動って恐ろしいなぁ・・。」

会社でそんなワンシーンがありました。

昨日、ジェームズ・ラブロック博士の「地球の逆襲」を読みました。好きな映画の「地球交響曲(ガイアシンホニー)4番」に出演され名前を知っていたため、たまたま本屋で手に取りました。

「地球の処方箋」と書いてありましたが温暖化の問題を「ガイア理論」の提唱者である博士が「惑星専門の医師」の立場から説いておられます。

「地球温暖化の熱が極めて有害な現実であり、人間や地球の制御出来る限度をすでに超えたかもしれないのに、それを理解できずにいるのはなぜだろう・・。」

「われわれはガイアを生物も非生物も含めた総合システムと考えなければならない。・・主流の生物にとって暑すぎる、あるは寒すぎる状況があるのは当然だが、海洋の表面温度が約12℃以上になると生命なき砂漠のような状態になると言う事実はあまり知られていない。・・海面近くに暖かい水の層が形成されるが、これはもっと冷たくて養分の豊富な下層の水とは混じらない。」

「海面と同様の、そして同じくらいの重要な個体数の増加への制約は地表にも働いている。生命体は約40℃までの暖かさなら繁栄するが、自然界では気温が20℃を大きく上回ると、生命維持に欠かせない水を手に入れるのが難しくなる。冬季に雨が降り、気温が10℃を下回ると、雨水はかなりの期間あちこちにとどまるし、土も湿ったままで個体数の増加に適する。しかし夏が来て平均気温が20℃近くになると、雨は新しく降っても直ぐに蒸発し、地表は乾いたままになる。雨が繰り返し頻繁に降らなければ、土は湿気を失う。気温が25℃を上回る場所では蒸発があまりに速いため、雨が続かなければ土は乾き、土地は砂漠化する。・・気温が4℃上昇すればアマゾンの森林はその力を失い、低木帯や砂漠に変わってしまうと示唆している。」

「・・そしてそれがどれほど深刻かを心に留めておくため、このグラフ(過去千年間の平均気温の変化)を目につく場所に貼っている。グラフは温度と自然のゆらぎを示しており、過去千年の最初の八百年間には、わずかだがそれとわかる下落傾向がある。それがもしはっきりした傾向になれば、氷河時代になることを示す。それが1850年頃の産業振興期の始まりにはゆっくり上昇し始め、かつてないほど加速して、長期平均で約1℃上がった。・・グラフの長期平均と一万二千年前の氷河時代との温度差は、3℃ちょっとである。IPCCの2001年の報告書は、「ホッケーステイック」グラフの線が今世紀の間にさらに5℃上がるだろうと示唆している。これは氷河時代から産業革命前までの温度変化の約2倍にあたる。」

「地球温暖化に直接的で大胆な答えは・・・。彼らは地球と太陽の間の宇宙空間に日除けを作ろうと提案したのである。」(「気候変動に対処するマクロ技術の選択肢」2004年 ケンブリッジ大)

「太陽の放射エネルギーの流入を減らすのと同じくらいに有望なのは、海洋面の広いエリアに海洋性の層雲を人工的に作る計画だ。・・コロラド洲にある国立大気研究センターのジョン・レイサムは、海水を雲の核になる微粒子のエアロゾルに変える、小型で実用的な装置について説明した。海藻が硫化ジメチルを放出して作り出した低高度の海洋性層雲が、自然の冷却に一役買っているということがすでに知られているからだ。」(同)

荒唐無稽(こうとうむけい)のようですが、真剣に論じられております。

社員のアンケートもこの本の一部を参考にしました。
少しづつ学んでいき実践していきたいと思います。

「地球はそれ自体が大きな生命体である。
全ての生命、空気、水、土などが有機的につながって生きている。
これをGAIA(ガイア)と呼ぶ。」
                 ジェームズ・ラブロック

(さらに…)

チーム・マイナス6%

環境

緑 光
「温暖化対策とられなければ、2050年までに平均気温が2度~3度上昇し、気候変動で2億人が家を失い、種の4割絶滅、世界経済の2割縮小。東京も海面の上昇で水害の危機に瀕する…英政府報告書 」(読売新聞)

「地球温暖化の原因となる二酸化炭素(CO2)の大気中の濃度が昨年は世界平均で379.1ppmとなり、前年を2ppm上回って観測史上最高に。18世紀後半の産業革命時(280ppm)より35.4%の上昇。ここ10年は平均1.9ppmずつ増え続けている…世界気象機関(WMO)3日発表」(日本経済新聞)

今週だけでも地球温暖化問題の記事が目にとまりました。
米田組でも京都議定書の「CO2削減マイナス6%」に向けて、取り組もうとしています。

地球温暖化のメカニズムと現状を簡単に記します。

1.地球は太陽光線と温暖化ガス(動植物から排出されるCO2や湿地等から出るメタンガス・一酸化2窒素等)による温暖化効果で平均15度に保たれている。

2.産業革命後石化燃料等の利用により、「抽出速度=吸収速度」(動植物の排出=植物等陸上・海洋・大気の吸収)のバランスが崩れ、大気中にCO2等の温暖化ガスが蓄積されてきている。(吸収の2倍の排出)

3.過去100年で地球の気温は0.6度上昇しており今後100年で5.8度アップすると考えられている。

4.環境の激変を抑えるためには2度の上昇までに抑えなくてはと考えられている。3度以上になると、海洋深層水の循環ストップなど修復不能な壊滅的打撃をこおむると考えられる。(世界恐慌・世界大戦以上の大打撃)

5.そのためには大気中のCO2濃度を475ppmまでに押さえなくてはならない。
  280ppm(産業革命前)379.1ppm(現在)475ppm(48年后)になってしまう。

6.気候変動批准条約である京都議定書(1997)により世界目標をマイナス5%を定められた。(2008~2012)日本はマイナス6%米国マイナス7%(未批准)欧州マイナス8%。英独はすでにマイナス10%~20%を達成。日本は逆にプラス8%。仏では夏季ピーク時の電力料金を10数倍に値上げして消費電力を抑えた。

7.目標値を達成するためには2020年でマイナス20%・2050年でマイナス50%・2100年でマイナス75%を達成する必要がある。

8.CO2の排出の伸びているものは部門別では産業界(省力化)よりオフィスビル・家庭が圧倒的に伸びている。(30%以上)排出の1/5が家庭。照明・家電や自動車・給湯・暖房が大きな部分を占めている。

米田組の社員勉強会でも以下のことを話しました。

1.帰社時パソコン等不要な電源のコンセントを抜く。(待機電力は消費電力の10%)
 照明をこまめに消す。

2.アイドリングストップ。車両の減車。

3.通勤は出来る距離の人は自転車にする。(増えました!)出張も極力公共交通機関を使用。

4.使い捨て製品使わない。割り箸・紙コップ・ス-パ-のナイロン袋は使わない。マイ箸・マイ水筒・マイバッグ。

5.お風呂は続けて入る。追い炊きしない。シャワー使わない。1分間に10L。温めたお湯を捨てる。

6.地産材使う。外国からの搬送に大量の石油を使用。

7.代替フロン製品使わない。使い捨ての塩化製品も代替品考えていく。

8.タバコやめる。お酒1/2に。極力外食しない。

今週に「米田組チーム・マイナス6%」の第1回会議を開きます。

「ヒューマニテイー・チーム」の活躍を期待します。

参考)http://www.team-6.net/-6sensei/ (地球温暖化の現状)

   http://www.stop-ondanka.com/ (環境家計簿)

もっともっと・・?

お客様, 環境

地球1
取引先の女性社長さんが所用でお見えになり雑談の中で、

「京都議定書達成のためKES(環境マネージメントシステム)にとりくんでます。休み時間にまめに電気を消したり・・。」とのことでした。

我が社でも、毎日の排出ゴミの処理が問題になっており、新規の焼却炉を注文したばかりです。(根本的な解決になっておりませんが・・)

先の日曜日に奈良の西大寺までNPOネットワーク「地球村」の関連団体主催の「勿体ない」という演題の講演会に行って来ました。

暑い中でしたが、乗り継ぎが良く思ったより近く感じました。時間があれば、近在の秋篠寺も行ってみたいと思いました。

その講演会の中で、我々は「50年前に比べて環境に約100倍の負荷をかけている。」とのことです。

50年前は家には家電製品は「ラジオ・電球・電熱器」位で消費電力は15キロワット/月軒で現在は300キロワットだそうです。約20倍に増えているそうです。

自動車も33万台から7000万台に増え駐車場は1台あたり10台くらい用意してあり、駐車場面積で四国全体の面積になるそうです。全国の道路に全部の車を並べれないそうです。

ゴミ問題でも外食やコンビニのお弁当等が増えた結果、大量の廃棄物が出ております。割り箸の年間消費量が住宅2万戸分に相当するそうです。

日本人は1キロ/日ごみ排出しており、1~2トン/軒年出すそうです。「大量消費大量廃棄」の日本は焼却炉の数で圧倒的に世界一だそうです。環境先進国の10倍の焼却で大量のダイオキシンを発生させているそうです。

ドイツ等環境先進国では「生産者・使用者責任」を厳しく定めておりり「ゼロエミッション」(廃棄物を出さない)を目指しているそうです。車・家電・電池・電球まで事前に企業がお金を預かるデポジット制をとっており、不法廃棄をさせないようにしております。また、使い捨て容器に高額な税金をかけたり、廃棄物の堆肥化をおこなっているそうです。

日本の食料自給率は28%(北朝鮮54%)で先進国中最低だそうです。現在の世界の穀物生産量は全地球人口の2倍養えるそうです。しかしながら、肉類は数倍から7倍の穀物飼料を必要とし、先進国で大量に消費されています。「飽食」の日本人は必要カロリーより26%も多く摂取しているそうです。日本は食料の7割を輸入し1/3を捨てています。発展途上国の方を5,000万人養える量だそうです。

オゾン層破壊も進んでおり、日本上空のオゾン層の1/3以上減少したそうです。オゾン層は生物のシェルターで有害な紫外線Bから人間を守ってくれます。オゾン層がなくなると、有害な紫外線により皮膚がん・白内障・感染症が増加するそうです。オゾン層は上空20~30kmに数ミリあるだけです。地上から10数年かけてフロンガスがオゾン層に到達します。フロンガスは自販機・エアコンの冷媒や発泡ウレタン・半導体の洗浄等に使われます。

地球の温暖化も進んでおり、過去100年で地球の温度は0.5℃アップし今後100年5.8℃アップすると予測されております。京都議定書(1997)では温暖化ガス5%減が目標に定められました。実際には60~80%削減必要だそうです。EUは40%を目標とし独英10~20%を既に達成しました。日本6%減を目標に定めるも逆に8%増加したそうです。

熱帯雨林の伐採も深刻な問題で、毎年、日本の面積の1/2の森林失われ1/4が砂漠化しているそうです。国土面積の1/3以下に森林面積なると砂漠化が進むそうです。最近日本に飛来する黄砂は中国の砂漠化が原因です。50年後アマゾンが砂漠化すると言われております。日本は森林国で伐採のコストがあわないため外国から大量に輸入しております。(日本の緑被率66%。)日本はフィリピン・インドネシア・パプアニューギニア・マレーシア・シベリア・カナダから大量輸入しております。先進国の需要によってパーム油等換金作物を作るため現地の人が森林を伐採するために森林が減っていっているそうです。当然の事ながら、森林は多様な生物の連鎖の源・土壌・雨水のダム・酸素供給源です。                 

また、生物種の絶滅も深刻で、ニホンオオカミ・トキ(羽毛布団に使われた)等のように毎年5万~15万種絶滅しているそうです。

そんな話を聞き、我々は現実の姿ありのままに直視しながら、我々のライフスタイル自体を変えていかなければ、次世代の子供達に豊かな地球を残せないと感じました。

例えば、単純な話、私自身常日頃思っていることですが、日本の誇る「新幹線」は「より高速化」との話題が出ておりますが、「充分安全で充分早いし」「それ以上早くする必要性はない」と感じております。

我々は充分豊かな生活を享受しており、「もっともっと」が環境を大きく破壊していくように思います。出来ることからやっていきたいと思います。

  朝がほや 一輪深き 渕のいろ       蕪村

風力発電