How much?

お客様, 歴史

雪景色 昨日来の寒波で会社の廻りも雪景色となりました。昨日はお得意様のS社が実業団のソフトテニスで3回目の日本リーグ優勝をされ、祝賀会に行って来ました。前社長のKさん(監督)にはとても良くかわいがって頂き、工場を何回も建てさせて頂きました。

 福知山に帰ってきて(約21年前)初めてお施主さんから食事に連れて行ってもらったのもKさんでした。打ち合わせが終わって、「ちょっといこか~。」とお寿司屋さんに連れて行って頂いたことを懐かしく覚えております。値決めの時もいつも

「ところで・・丸ごとhow much?」といった感じでいつもお願いした値段を二つ返事で決めて頂きました。丁度、弟分のようにしていただきました。

 その席でお隣に座られたO様ご夫妻と一緒になりました。O様には大きなお屋敷を建てて頂いたり、お持ちのマンションの管理でとても御世話になっております。お屋敷を建てられる時も、何の前触れもなく、

「今回の家は○○ちゃん(弊社社員)とこで世話になろか・・。」とおっしゃって頂きました。

 いつもタバコを片手に悠然と穏やかにお話しをして頂けます。話の中で事業継承の話になりました。

「△△さん処は子供さんに良い教育しちゃったなあ。息子さんも立派にやっておられる・・。やはりお父さんの仕事への誇りみたいなもんがないとなあ・・・・。君とこの○○常務とつきおうとるけど見とったら、先代への誇りみたいなんが感じられるで・・・。」

 とても嬉しいお話でした。

 雪とけて 村いつぱいの こどもかな   小林一茶

おたくに見てもらって・・

お客様

 先日完工のご挨拶に三田まで行って来ました。近隣の町で個人の生家の改修をさせていただきました。オーナーのお住まいは三田市で某医療グループの理事長をされております。工事の指示は奥様にしていただきました。

 三田の近代的な町並みのお屋敷街に伺いますと丁度お出かけのところで着付けをして黒留袖で出てこられました。とても気さくな感じの方で

 「おたくの○○さんに親切にしてもらいました。丁度大阪のシンフォニーホールにウィーンフィルを聞きに行くところです。知り合いのお嬢さんがデビューされるので誘われて・・。いつもは○○ママみたいな格好していますが今日はそんな予定なのでこんな格好しています。丁度おたくに見てもらってよかったですわ・・・。(笑)」

 帰りの車のなかでそのウィットに富んだお言葉を反芻しながら思わず笑みが漏れてきました。

黒留袖:既婚女性の第一礼装。

蜜柑

歴史, 社内

蜜柑
 先週は早朝に移動することが多く、連日暁(あかつき)を見ながら車を運転しておりました。あまりに早く目が覚めたため会社に行ってみたり、大阪で顧問弁護士と会食をしたため翌日会社の朝礼に間に合わすために早朝移動しておりました。

 冬の寒さも本格的になり市内で-3℃の日があったり吉川のジャンクションでは-2℃で車のスリップマークと警告音が鳴り「お~ビックリ~!」といった感じでした。

 会社でテーブルの上に蜜柑が沢山積んであり夕刻食べておりました。素人が作ったような蜜柑で野趣に富んでおり、香りも良かったです。お客さんからお菓子や果物を都度々営業担当者が頂いており、どなたかから頂いたものと思っておりました。

 「誰からもろたん・・?」

 「先代の蜜柑です。」

とのことでした。そういえば会社の敷地の中に蜜柑の木が一本あります。今年は初夏に会社の敷地の中の桜の木からサクランボも採り僅かですが美味しく食べました。

 先代は社内にいろいろな木を植えるのが好きで雑木がいろいろ植えてあります。その木々も計算されてあるのか、季節季節に順番に花を咲かせます。また、工事に行った先々でもあちこちで道路の法面や神社などに桜を植えております。大分拡幅工事などで切られましたが、岩井の神社などにまだその桜が残っております。
春が来る都度その桜を眺めるのも良きものです。

街をゆき子どものそばを通るとき蜜柑の香せり冬がまた来る    木下利玄

 

もみぢ

自然

もみじ
 秋たけなわの京都で北の方にある曼殊院のそばのセミナーハウスで勉強会がありました。セミナーハウス敷地内の能楽堂で講義を受けました。

 この能楽堂の元々あった場所は京都市内の豊国神社で移築されたそうです。その昔、狂言の茂山千五郎氏が舞われたそうです。
今週初めに、茂山一門の話をある方からお聞きし、インターネットで眺めておりました。数日後の勉強会でその先達の舞われた場所で講義を受けたことに少々驚きがありました。

 休み時間に隣の曼殊院に行って来ました。
見事な紅葉でした。

「焚くほどに風のもてくる落葉かな」

「うらをみせ おもてをみせて ちるもみぢ」     良寛
  能楽堂

戒(かい)

建築

先日来、耐震強度偽装のマンションの問題が大きく取り上げられております。この業に携わるものとして、あってはならないことです。

我々がこの仕事をしていて一番困るクレームが「道義的なクレーム」です。「不具合やお客様の気に入らない仕事についてはつぶしてやり直す。」という事をチラシをうたっております。(先代からの方針です。)つぶしてやり直すだけでもご迷惑ですのに、横着をしてご迷惑をおかけした、ましてや嘘をかたったなどということは修復がききません。

私が社長なりたての頃(15年前)に当社の顧問をお願いしているE法律事務所(大阪)を主催するO弁護士と相談する機会がありました。彼は小学校・中学校と机を並べた畏友(いゆう)です。今では東京にも事務所(神谷町)を構え弁護士が10人あまりおられます。日本経済新聞社から出版した個人情報保護法のハンドブックでビジネス書部門で長く1位にランクされたり、マスコミにも都度々出てこられます。

『米田、「オオカミと3匹の子豚」の話を知っているか・・?ブーは早く藁(わら)の家を作ったけどオオカミのひと吹きで飛んでいったわなぁ・。フーは木で作ったけど、これも簡単に毀されてしもたわなぁ・・。ウーは煉瓦で作って時間はかかったけど堅固なもんができたわなぁ。オオカミも歯がたたんかったわなぁ。社長は地域で建設会社をやるんやったら「信用」という煉瓦を1個ずつ時間をかけても積んでいかんなんわなぁ。わかるか~。』

彼のわかりやすい話が私の記憶に強く残っております。

「智恵と戒をもつものは沙門(しゃもん)なり。」

沙門:ほとけの子